このたび、マクリンとサンツォの共著で書籍を出すことになりました。
タイトルは「マクサン式Webライティング 実践スキル大全」で、大和書房さんから4/21(木)に出ます(Amazonは4/22か23)。
予約の開始は3/22(火)からです。ものすごい予約特典を2種類ご用意しています。
内容は、WordPressでのブログ・サイト運営を正しく行うにあたり、僕とサンツォさんで必要だと思う知識とノウハウ・実践例を全て詰め込んでいます。
途中の章では、ライティング術も丁寧に解説していますので、ライターさんにも大いに参考になる内容に仕上がっています。
ただ、一年近く書き続けてきたため、20万字近く・380ページ超という、書店では「鈍器本」といわれる類のものになっています。
紙の出版を目指してきたわけではありませんが、家族がすごく喜んでくれたので、出せることになってよかったです。
……ウソつきました。
僕は大昔、小説家を目指していました。
しかし、二十歳になるくらいの頃、どこかのフェーズでふつうの人生を選択し、紙の本を出すことは諦めていました。
心の奥底では、どんな形でも出版はしたかったです。
ほかの誰かが出版すると、表向きは歓迎しつつも「僕もいつか出してみたいなぁ」という本能的な悔しさが頭をもたげる瞬間がありました。
ただ、最高の書籍を作ってもらえたので、これまでの悔しさや虚しさはすべて忘れました。そんな感じです。
僕たちも、20万字近く書きたかったわけではありません。
ただただ、編集者さんからの「アレも書けないんですか、コレも書けないんですか」というリクエストに答えているうち、自分たちの全部を書籍に込めざるを得なくなった。
その結果が、380ページ超で20万字近くということです。
魂をけずって書いたので、現時点では紙の本はもう書きたくありません……。
読者さんにとっては良いことだらけですが、僕とサンツォさんにとっては「最高にワリの合わない仕事(= 傑作ができた)」でしたし、書籍にリソースを取られまくった1年でした。
僕たちのことを、好きな人も嫌いな人もいることを承知でのお願いですが、この本が少しでも気になった人は買ってください。
買ったことを絶対に後悔させません。
僕とサンツォさん、それから鬼才の編集者のこだわりと執念と渾身が詰まった最高の教科書です。
それでも内容がイマイチなのだとしたら、それはシンプルに僕の実力不足です。
でも大丈夫なはずです。
紙の本を書くのは、事業としてワリに合わないことに早々に気付きましたが、一生で一回ならいいかと思って、自分たちの全部を込めました。
SNS上で見えているのが僕たちの上澄み(1割)だとしたら、残りの9割をあわせて書籍に全部込めました。
しかも、僕たちだけの力ではありません。
まず、表紙を彩る二人のアイコンは、まゆっこさんの素敵な書き下ろし。
SEOやE-A-Tの章は、株式会社コンテンシャル代表取締役の柏崎剛さん(かっしー)と、株式会社LANY代表取締役の竹内渓太さん(SEOおたく)がガッツリ確認&加筆くださいました。
ブランディングのコラムは「Apple Watch Journal」運営のエザキさん、SNS関係のコラムはARINA株式会社 代表取締役の高橋なつきさん、ブログ関係のコラムは「弾き語りすとLABO」運営のたけしゃん、ASP関係のコラムは「MyMint(まいみんと)」運営の藤岡真衣さんが書いてくださっています。
全員マクサンのスタッフ陣です(強め)。
僕たちは、Webライティングやブログの本をほとんど読んだことがないため、他書と比較できませんが、ブログ・Webライティング本のてっぺんをとるつもりで書きました。
とれたかは分かりません。
でも、自分たちの中での最高はできました。納得もしています。
たぶん現時点では、これ以上の本は世に出ていないはずです。
初級者から上級者まで、どんなフェーズにいる人でも気づきを1つは持ち帰っていただけるよう、細心の注意をはらい、最新情報と具体的な実践方法を散りばめました。
もうたぶん書かないので、とにかく買ってください。
(リンク)
ここからは、時間のある人のみ読んでください。
僕たちが本書を作ることになったきっかけと、完成するまでの苦労を書いています。
きっかけは約一年前、2021年4月3日に大和書房の「三輪謙郎さん」という編集者から、僕とサンツォさんあてに一通のメールが来たことです。
なぜ我々に白羽の矢が立ったのか、いまだ理由はよく分かっていません。
聞いたけど、三輪さん自身もよく分かっていない感じでした。
とりあえず、なぜか書籍化の依頼が来ました。
<中略>
ここで、未だ面識のないサンツォ様に便りを差し上げましたのは、ほかでもなく、マクリン様との共著にて「Webライティング教本」(単行本)をご執筆いただけないかと存じまして、筆をとった次第です。
ほとんど読まれることのないブログが数え切れないほどあるなか、自分の好きなこと、書きたいことを、何百、何千人という人が訪れるように、書き続ける。
その結果として、「稼ぐ」という果実を手に入れるための技術と方法について、基本から徹底してわかりやすく解説する、Webライティングの決定版をぜひご執筆いただきたいと熱望しております。
<中略>
三輪謙郎
大和書房編集部
一見して無視しづらい、文面から「ただならぬ雰囲気」を感じていました。
そこから感じたのは、三輪さんが「Webライティングの教科書」を出すことをライフワークにされていて、その執筆者に我々というピースをあてがった。そんな感じでした。
大和書房。出版社にくわしくない僕でもなんとなく聞いたことがありました。
妻に共有しました。編集者さんの名前ですぐに検索しだしました。
そしてひと言。
「この人たぶんすごい人だよ。茂木健一郎先生の本とか齋藤孝先生の本とか、とにかくいろいろ編集してる」
「ふーん」
そのときの僕は、編集者という仕事がよく分かっていなかったので、話半分で返事しました。
ちょうどその頃、サンツォさんも僕も書籍化ということに対し、前向きではありませんでした。
詳細は割愛しますが、メールが来るちょうど1年くらい前、別の出版社さんから書籍化の依頼がありました。
書籍のテーマに対し、我々のモチベーションは上がらないながら、マイペースに進めていました。
僕たちだけで書くのがおっくうだったので、他に3人の共著者も入れていました。
2020年の夏くらい、二人のモチベーションが劇的に下がる出来事がほぼ同時期に起き、大変失礼ながら、僕たち側の都合で書籍化自体を取りやめたという経緯がありました。
そこから僕たち二人の中で「書籍の話はしばらく受けない」ということになっていました。
しかし、1年越しに三輪さんから「Webライティングの決定版を作りたい」というメールを受け、すごく惹かれている自分たちがいました。
三輪さんが作りたい本と僕たちの関心あるテーマが、なぜか奇跡的なタイミングでかみ合ったのです。
そして、三輪さんと我々でオンライン会議をはじめて行いました。
僕の第一声。
「あのヤマトショボウさんからお声がかかるなんて光栄です」
「いえ、大和書房(だいわしょぼう)です」
「(アチャ〜〜)」
三輪さんとはじめて話した僕たちの印象は「この編集者さん、ただならぬ雰囲気があって、もしかしたらすごい人かもしれない」でした。
率直にいうと、書籍の編集者をよく知らず、知っているといっても、前の書籍で関わった編集者さんくらい。
したがって、相対評価でしかないのですが、三輪さんは「(良い意味で)編集者しかできなさそうな編集者」でした。
SNSで発信しまくり、等身大以上に見せそうな雰囲気は微塵もありません。
ただ本だけに向き合って良いものを作ろうとされる実直な人柄と「独特な佇まいだけど、この人に編集してもらったら良い本ができそう」と感じました。
僕はこの時点で、編集者という生態をよく分かっていませんでした。
でも「この人はきっと、編集者になるために生まれてきたんじゃないかな?」と感じました。
僕もサンツォさんも基本的に怠惰な人間なので、自分たちで書かずに済ませるならそうしたい。
インタビューやどこかのライターさんにお任せし、後からチョチョッと自分たちで修正する、くらいのイメージで考えていました。
ただ小一時間、三輪さんとみっちりお話しし、僕たちはうすうす感じていました。
「これ、もしかして自分たちで書くやつ?」
そうでないと、三輪さんの考える「Webライティングの決定版」はできそうにありませんでした。
自分の中のサボり魔は封印し、僕たちで書くことにしました。
まずは目次から二人で考えて作りました。
三輪さんはすごい編集者とはいえ、ことWebライティングに関しては我々のほうが長けているはず。
どこかでそう思っている部分がありました。
そして、僕たちなりに相談して作った目次案を三輪さんに提出しました。
めちゃくちゃ赤字で返ってきました。
この2週間足らずで、三輪さんはWebライティングやブログ、SEOについてものすごく勉強し、僕たちに対してツッコミを入れられるほどの知識量に仕上げていたのです。
しかも、赤字のひとつひとつが的を射ていてイタイところを突かれ「(良い意味で)これはごまかしが効かないな」と思いました。
そこからは、お互いの家族と三輪さんしか知らない状態で、少しずつチビチビと章を書いていきました。
執筆の時間をせっかくとったのに、気持ちがノらず、PCの前でひと文字も書き進められないことが何度もありました。
「この文字を考えている時間を他にあてたら、アレやコレもできるのに……」と思い、書籍を引き受けたことを後悔したことは、軽く100回以上あるでしょう。
僕にとって、1年近く同じ本に向き合い続けて原稿を書くのは初体験。
それがこんなにも難しいものとは思いませんでした。
まず調子が良くて、書籍のことに100%集中していないと本は書き進められません。
でも、僕もいろいろなことをやりすぎていて、身体的・精神的に本に集中できる瞬間は多くありません。
せっかく確保した時間がムダになったことは数知れず……。
かと思えば、関係ないときに書くことが突如降りてきて、そのタイミングでバーッと書き進める、みたいなこともありました。
自分の中のアーティスティックな一面と向き合いながら、継続的に書きためていくのがこんなにしんどいとは思いませんでした。
小説家なんてムリです。
僕もサンツォさんもなんとか時間を捻出しながら書き上げた第一稿。
お互いの印象は一致していました。
悪くはないけど、ずば抜けているわけでもない。
そういう印象でした。
三輪さんは、頂点の具体像が当然浮かばない(僕たちがどこまで出すかにかかっていた)ため「悪くはなかったです。でも、もっと高い完成度があるなら、そこを目指してほしいです」という感想でした。
このまま書籍化しても、それなりの評価は受けるはず。でも、後発本にいつ抜かれてもおかしくない完成度。
そう感じました。
ここからさらに数段階、完成度を上げないと「ブログ・Webライティング本の決定版」はできないし、僕たちしか書けないことが書かれた本にもなり得ない。
厳密には、サンツォさんの章はほぼいい感じに仕上がっていました。
問題は僕の章。
書籍を書きながらも中途半端にいろいろなことをやりすぎていたため、僕の担当パート(SEO・E-A-T)が平凡な出来に落ち着いていたのです。
第二稿へのブラッシュアップ時に死にものぐるいでやらないと、自分たちなりのてっぺんはとれない。
そのためには、僕の章の完成度がカギを握るし、明暗を分ける。
そこからは腹をくくり、ほぼ全部を書き直す勢いで、担当パートの全章に渾身を込めました。
なかには、元の文章が跡形もなく全面的に変わったところもありました。
それくらい、第1稿はウンコでした。
サンツォさんはサンツォさんで、三輪さんからの鬼の追記やコメントがあったため、第二稿が終わるまでにそこをすべて片付けなくてはいけませんでした。
本業がある分、僕より自由時間が少なく、テレビに連載にとベランダ飯がどんどん人気アカウントになっていく中、本に割ける時間は多くありません。
お互いに何度も心折れそうになりながら、体調も崩しながら、ときには三輪さんと揉めそうになりながら、必死でブラッシュアップしました。
本当に大げさでなく、心も体も何度も折れました。
でも幸いなことに、僕とサンツォさんの折れた時期が異なっていたため、僕が折れたときはサンツォさんがサポートし、逆のときは僕はサポートし、でなんとか乗り切りました。
そうして何度も書いては消し、書いては修正しで、第2稿の締め切り当日の朝にさしかかるまで、お互い執筆していました。
そして、真に納得行くものができました。
完成度を見てもらうため、柏崎剛さんには3章分だけ読んでもらいました。こうコメントいただいています。
拝見いたしました…。
これほどまでに再検索キーワードの使い方を明確に言語化できているマニュアルは他にないかもしれません。
3章分だけ最終チェックをさせてもらいましたが、かなり高度な部分にも触れられていて、SEO対策のプロが見ても納得のいく内容でした。
文句の付けどころがないWEBライティング本です!
柏崎剛氏コメント
三輪さんは最後の最後まですごい編集者でした。
でも実は、僕はいまだにオフラインで会ったことがありません。
いつか会えるのかな……。